ラディッシュ サラダの彩りに
園芸研究家●成松次郎
ラディッシュはダイコンの仲間で、欧州系の極早生種です。根部は小さくて球形や細長い形で色は白、赤や紫色があります。別名をハツカダイコン(二十日大根)というように、適期には1カ月程度で収穫できます。
中間地ではほぼ周年種まきができます。種は少なめにまくか、間引きを早めに行って発芽時の軸の伸び過ぎを防ぎます。
[品種]
代表的な品種は、早生で赤丸の「ニューコメット」(タキイ種苗)、紡錘(ぼうすい)形で紅白の彩りの「紅白」(サカタのタネ)、太さ1cm程度の白色細長のミニダイコン「雪小町」(サカタのタネ)など、かわいらしい品種がたくさんあります。
[畑の準備]
種まき2週間前に1平方m当たり苦土石灰100g、1週間前に化成肥料(NPK各成分10%)100gと堆肥2kgを全面にまきます。よく耕し、幅90cm程度の栽培床(ベッド)を作り、平らにならしておきましょう(図1)。
[種まき]
条間15~20cmのまき溝をベッドに直角方向に切ります。まき溝は木板を土に押し付け、溝を付けると深さが一定になります(図2)。
種が重ならないように1cmくらいの間隔でまき、土を薄くかぶせます。その後、乾燥や強い雨を防ぐために、べたがけ資材で覆います。
[間引き]
初め(図3-1)は本葉が見えた頃に重なっているところを抜き取ります。その後(図3-2)、葉が触れ合う程度に間引きをし、最終的(図3-3)に10cm間隔にします。最後の間引きのときに1平方m当たり化成肥料30g程度を条間にまき、根元に軽く土寄せします。
[病害虫の防除]
アオムシやコナガの被害から守るには、べたがけ資材や防虫ネットの利用が有効です。種まきから収穫までネット被覆をしても良いでしょう。
[収穫]
肥大が進んだ株から順次収穫します。赤色丸形の品種では直径2、3cmが適期です(図4)。
育ち過ぎるとスが入ったり(中心部に空洞ができる状態になること)、球に亀裂が入ったりします。
※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。
- 種の発芽条件と種まきのこつ
- パイプハウスを建てて、冬でも野菜を作ろう
- 緑肥と対抗植物 栽培環境を改善
- スイスチャード カラフルな葉は観賞用にも
- 夏の高温&風雨対策のポイント
- スイートコーンの抑制栽培 害虫対策を万全に
- 芽キャベツ 追肥と摘葉で大球を作る
- キュウリ 追肥・水やりで長期収穫
- ゴマ 暑さと乾燥に強い香味作物
- 小玉スイカ 甘みが強く手頃な大きさ
- 春まきキャベツ 育苗管理が肝心
- 菜園の土壌管理 野菜の種類に合わせた土づくり
- 寒起こしと天地返し 農閑期に行う土づくり
- 小松菜のトンネル栽培 寒さでうま味が増加
- ラディッシュ サラダの彩りに
- サイシン 夏に強い中国野菜
- ナバナ 春に先駆けて季節を味わう
- トレビス 苗作りは十分な灌水を
- ニンジン 適期の種まきと灌水で発芽を万全に
- ケール 害虫の予防を万全に
- シソ さまざまな用途を楽しむ
- リーキ トロリとした食感を楽しむ
- 品種の選び方 野菜作りの第一歩
- ホウレンソウのトンネル栽培 冬の寒さでおいしさアップ
- チンゲンサイ シャキシャキとした歯触りを楽しむ
- 余った種を保存 乾燥と低温で
- 葉ダイコン 防虫ネットで虫害を回避
- タアサイ 霜に当たるとおいしさが増す
- カラシナ ピリッとした辛みを楽しむ
- カリフラワー 純白な花蕾を適期に収穫
- ラッカセイ ゆでれば甘く、煎(い)れば香ばしい
- カボチャ 強健で育てやすい
- ルバーブ 香気と酸味のあるジャムを楽しむ
- ニラ 長い期間収穫を楽しむ
- カブのトンネル栽培 適切な温度管理を心掛ける
- 畑仕事に便利な農具 快適で楽しい作業にするために
- ソラマメ マメ科野菜の連作を避ける
- ニンニク 適期に植え付け、追肥と灌水を行う
- シュンギク 収穫後に花も楽しもう
- ミズナ(キョウナ) 小株から大株まで楽しむ
- ブロッコリー 側花蕾を春まで取り続ける
- ゴーヤー(ニガウリ) 緑のカーテンにも最適
- トマト 完熟でおいしさアップ
- ミツバ 香りが良く、お吸い物に重宝
- ニンジンのトンネル栽培 とう立ちさせない温度管理を
- 落ち葉堆肥と生ごみ堆肥
- 野菜の保存・貯蔵 温度・湿度に配慮して
- コマツナ べた掛け資材で害虫を防ぐ
- カブ 適期に間引きを行う
- エンドウ マメ科の連作に注意
- 小松菜のトンネル栽培 寒さでうま味が増加