農業・食・レシピ

私の食育日記 <JA広報通信より>

ストレスと食事

食育インストラクター●岡村麻純
 忙しい日々が続いたとき、うまく物事が進まないときなど、ふとストレスを感じてしまうことがあるかと思います。私は、そんなときこそ食事の時間を大切にしています。食事は、ストレスの悪化を防ぐ力にもなってくれます。
 ストレスがたまると消化液の分泌が減少し、消化吸収機能が低下して、食欲がなくなってしまいます。しかし、ストレスがたまっているときこそ必要エネルギーは増加します。消化しやすいメニューに変更してしっかり炭水化物を含む食事をする必要があります。
 そして、ストレスを感じている体に必要なのが、ビタミンCです。ストレスを感じている体は、血中のビタミンC濃度が下がっていることが分かっています。また、ビタミンCはストレスと関係のある臓器にも必要です。そのビタミンCは体内で合成することができないため、不足させないよう食事から欠かさず取る必要があります。ビタミンCは野菜や果物に多く含まれ、特にカラーピーマンやブロッコリー、キウイフルーツなどに多いです。ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、サラダや加熱しても水分ごと飲むスープがお薦めです。また、ビタミンCはジャガイモやサツマイモにも多く含まれます。芋類はでんぷんがビタミンCを包み込んでいるため、加熱しても比較的ビタミンCが失われにくいことが分かっています。
 他にも、抗酸化ビタミンであるビタミンAやビタミンEもストレスと戦ってくれます。ビタミンAはニンジンなどの緑黄色野菜、ビタミンEはラッカセイやアーモンド、オリーブ油などの他、ウナギなどの魚介類に多く含まれます。
 ストレスを感じたときこそ、これらのビタミンを意識的に摂取してみてください。そして何より、おいしいものをゆったりと食べる時間もストレス解消につながるはずです。疲れたときこそ、食事の時間を大切にするよう心がけましょう。

岡村 麻純(おかむら ますみ) 1984年7月31日生まれ。お茶の水女子大学卒。大学で4年間食物科学を学び、食生活アドバイザーなどの資格を持つ。
公式ブログ:http://ameblo.jp/masumiokamura/

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